年頭に当たって ~ 人の命と人権を護る ~
すぎのこ会理事長 岩崎俊雄
新年明けましておめでとうございます。昨年は、感染症コロナに明けコロナに終わった1年で、利用者の皆さんはじめ保護者の皆様、本会に関係する多くの皆様にはご心配をおかけし、大変なご協力を頂いたことに対しまして、心よりお礼申し上げます。また、職員の皆さんの献身的な支援、介護等に感謝申し上げるとともに、敬意を表する次第です。加えて、昨年は、個人的には福祉の現場で50年、すぎのこ会創立45年という記念の年でもありました。
このような節目の年に、念願であった「新ひのきの杜」の新築工事に着手することができました。この整備は、本会の第5次アクションプラン21の最重点目標ですが、現在の合築の建物が、整備後15年しか経過していないことから公的補助が受けられない上に、感染症予防のための配慮、利用者の皆さんの要望等から当初予定の整備費を大きく上回ることになりました。さらに、「新ひのきの杜」新築工事が完了次第、現在の建物を「新ひのきの杜共生」として再生する大規模改修工事に入るため、財源確保が大きな課題となりました。
このような中にあって、本会創立時から永年にわたってご支援を頂いている方からのご寄附、奥様の遺言という本会始まって以来の多額のご寄附、みすぎの郷利用者のご家族からの初の多額のご寄附、さらに年末には窮状を聞きつけた方からの多額の継続ご寄附の申し出等、有り難いご寄附、申出等が相次ぎました。皆様のご厚意に、心よりお礼申し上げます。また、福祉医療機構からの長期借入金のほか、民間金融機関からの低利の同様の借入金も内定し、新たな門出に当たって大いに勇気づけられました。
昨年末からの例年にない大寒波が襲来し、巨大な冷蔵庫の中で生活しているような毎日ですが、暖かな日に、利用者の皆さんが車いすを利用し、隣で進む建設工事の現場を見ながら微笑んでいる姿が何よりの励みです。そして、『人の命と人権を護る福祉の仕事』を選んだことは間違っていなかったことを、節目の年に改めて実感しています。
大規模改修工事は利用者の皆さんが生活しながらの工事となりますので、コロナ禍にあって、皆様にはさらなるご不便をおかけすることになりますが、トータルサポートシステムを構築するため万全を期す所存でおりますので、本年も皆様の変わらぬご理解、ご協力を賜りますようお願いし、新年のご挨拶といたします。