新年を迎えて
理事長 岩崎 好宏
新型コロナウイルス第8波が続く中、令和5年(2023)年を迎えました。入所施設やグループホームといった居住系の施設・事業所の職員は、大変な緊張感の中、年末年始も昼夜を問わず支援・介護にあたっており、“いのち”と“くらし”を守ってくれていることに心より感謝いたします。
前号のすぎのこだより発行以降、保育園や障害者施設等での職員による虐待報道が相次ぎました。コロナ対応や人員不足等でストレスを抱える職員、マネジメント能力や権利擁護意識が欠如している管理者、重度障害のためコミュニケーションが難しい利用者、利用させていただいているという弱い立場の保護者・・・、背景や原因を考えていくと、当会にもあてはまることが多々あります。
他人事ではなく自分事と捉え、今一度、生命の尊厳と人権擁護の意識をしっかりと自省することが大切だと考えます。職員一人ひとりの自己改革の上に、法人として学び(自己研鑽)の場、支援・介護の喜びや自己成長の確認の機会を提供していくことが重要だと感じています。支援・介護は一人で創れるものではありませんので、職員が同じ志で結ばれるような組織を目指していかなければなりません。そのために、職員には、学び、考え続ける人間であってほしいと繰り返し伝えてまいります。
初詣やスポーツ観戦をしながら、日本は、古くから「和」を大切にしてきたことを改めて感じました。これは、自分を持たずに人の意見に従うという「同」と異なり、違いを認め合うことであり、個人を大事にする文化です。個を活かした中で、まとめていくことが和です。「互いを理解して、互いを思いやる。」「互いに助け合い、尊重し合いながら、共に幸せに暮らすことを願う。」
令和5(2023)年も、役職員一丸となって“和の心”でつながる施設・事業所、地域、社会づくりに努めてまいります。